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体操競技におけるルール改正 日本体操協会配信 男子情報24号
4年に一度、ルールが改正される体操競技。
そのルール改正が各選手にとって吉と出るのか凶と出るか分かれる事があります。
その分かれ道は演技構成によるものだけでなく「世界全体で今回のルール上、評価される技はこれ」というものが浮き彫りになってあがってくるからです。
より厳密に減点項目が増える技もあれば、技単体が前年度よりも格上げになっていることもあります。
来週開催される第70回全日本体操競技団体選手権大会/第71回全日本体操競技選手権大会(個人総合トライアル)以降、選手は来年度から適用される新ルールの情報や内容を頼りに東京五輪に向け調整していくことになるでしょう。
来期に向け調整出来る選手は、まずルールの把握から入っていきます。
各々の引き出しから構成を作り、一冬で覚えなくてはならない部分もでてきたりします。
これからが一番の頑張り時です。
大きな変更点は?
男子情報24号の中にもありますが、大きな変更点は4つ
1. 難度設定が A から H までになった
H難度技 後方3回宙返り シライ3(FX) バーを越えながら後方伸身 2 回宙返り 2 回ひねり懸垂(HB)
2. 技のグループが 4 つになった。これにより、グループ点は最大 2.0 となる
FX:側方技の削除(後方系) PH:転向系が転向と転向移動系に分かれ旋回・旋回倒立グループと移動グループに混同
SR:振動系と振動倒立系が同一(1技は振動倒立技をやらなくてはならない) VT: 2013 年版採点規則価値点-0.4
PB:長懸垂・逆懸垂振動技同一 HB:背面系削除、アドラー系の技がバーに近い技と同一
3. 同一グループ内から最大 5 つの技を 10 技に含めることができるようになった
2013年度版では4つまでであった
4. 繰り返しは出現順を基本とするが、種目によっては繰り返しの特例があり、難度の高い技からカウントする場合もある
PBにおいて同一グループの姿勢の異なる技を行った時など
各種目で気をつける事
床は女子採点規則同様に2回宙返り技を入れなくてはいけなくなりました。
おそらく以前の白井選手のようなひねり系で攻めさせない為でしょうが、もはや今となっては白井選手には意味のない事ですねww
これは強い選手に影響する事ですが、組み合わせ加点が2つまでとなりました。
同様に切り返し技も付かなくなりました。
前は3つ、4つ繋げる時代もあったのに、、、
あん馬は一把手上の技の連続はダメで間に旋回を挟まなくてはいけません。
審判が困るから?旋回が足りないから?理由はわかりませんが。
後は下向き転向技「ウゴォニアン」とかですね、3部分を移動するような転向技は移動系と解釈が変わりました。
鞍馬は構成を作るのが面白くなってきています。
倒立系も終末技を除き一演技に2回まで。「ブスナリ」のような技の制限ですね。
つり輪は力技が大変。
終末姿勢が同じ技を同一グループから使えなくなったという点です。
例えば「アザリアン」と「ナカヤマ」。ホンマ十字懸垂、増えそうですねー。
「振り上がり中水平」と「後方けあがり中水平」など。
「後転中水平」、単発での中水平増えるでしょう。
振動系だけでつり輪を攻めるのが難しいルールになりました。
大きな変更点はありません。2013年度版から価値点-0.4になっただけ
跳馬が意外と1番点数取れなくなってきているような気がしてます。
ドゥリッグスで14点乗せられる?くらいになりました。
平行棒は日本人が得意な棒下宙返り技の制限がかかりました。棒下宙返り(逆上がり)倒立技は最大 2 回までの実施となります。
よって支持系、腕支持系が求められています。
得意選手はキター!!という感じでしょうか。
流行りの技が行ったり来たり。時代は繰り返すなぁと感じます。
流行りのマクーツ系も停滞の減点が設定されたりしてますね。
鉄棒は離れ技のコールマンなどが1段階格下げになっており「ヴィンクラー」「デフ」「ピアッティ」などが格上げしております。
それでもカッシーナやコールマンは引き続き組み合わせ加点技としてやる選手が多いでしょう。
その際、上記のような宙返りを伴いバーを越える手放し技は、車輪に続けなければならず、続かない場合はE審判により 0.3 の減点となるようになってしまいました。
け上がりやエンドーでの捌きはコバチ系ではダメという事ですね。
それでも離れ中心の観客目線で楽しめる演技構成が増えていくかもしれません。
東京五輪に向けてまだまだ不明な点が多いので疑問点はありますが、体操がさらに盛り上がってメジャースポーツになってほしいですね!!
選手の皆さん、ガンバです。
FIG gymnastics rules 2017-2020
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