コーチングスキル②









【「コーチング」スキル②~その他のスキル~】

選手の良い資質や潜在能力を引き出す上でのコーチングスキルは何といっても普段からのコミュニケーションに尽きます。
普段から選手を見て声をかける際、どのような事に注意しているでしょうか??
以前の部分では選手の自主性を引き出す声掛けの話をしてきましたが、大きく分けて2つの質問方法、声掛けをしている事にお気づきでしょうか。
それは「オープンクエスチョン」「クローズドクエスチョン」という「積極的傾聴」と言われる2種類の質問形式です。

「オープンクエスチョン」とは「どうしてその練習がしたいの?」「もっとどこを伸ばしたいの?」という「はい」「いいえ」で答えられない選手に考えさせる「5W1Hの質問」です。
この質問をたくさん使いかつ「積極的傾聴」を行うとスムーズに選手のポジティブな思考を引き出すことができ、指導者自身も頭を抱える事がぐんと減ります。そうして選手は新しい課題を見つけ、また個人練習に取り組む好循環が生まれます。
ただし、まだまだ考えが及ばない、もしくは経験が浅い選手においては指導者の考えのレベルまでは圧倒的に到達できないので頓智な返答が返ってくることもあります。そういった選手には「クローズドクエスチョン」が有効になる場合もあります。

「クローズドクエスチョン」とはあまり積極的に話さない選手に対して「オープンクエスチョン」の間に「クローズドクエスチョン」をはさみ「はい」「いいえ」で答えられるように質問する方法です。
たとえば「キミのやりたいのはこれかな?」「キミが言いたいのはこういうことだよね?」など選手の話した内容や練習方法の確認などをする場合に特に有効になってきます。このような質問が出来る指導者は選手から「この先生は私の話をよく聞いてくれる」という気持ちになり、より積極的に自発的に質問してくるようになりますので指導者として身につけたい技法です。
でも実際の所は、指導者が自然と行っていることでもあるのでより注意してみてはいかがでしょうか。

何をするにも指導者は選手以上に考えていると思います。
客観的に練習をみて「アドバイス」したり、試合が終われば「フィードバック」して選手に今後の事を「リクエスト」したり。
そういった場合にも指導者からではなくまず選手自身から「アドバイス」や「フィードバック」を求めてくることが望ましいのです。
ただ誰しもそのようなレベルのgood playerではないので、一方的にではなく「ちょっといいかな」「私はこう考えているけどキミはどう思う?」などのように本題に入る前に共に考える姿勢を見せた上で聴くことが良いでしょう。
そうすることで選手も聞き入れやすく、また指導者の考えもしっかりと伝えることが出来るので納得させることも容易になってきます。

ただ中には話をしていて返答が中々出てこない選手も多くいると思います。
指導者は「教えすぎない」とお話させてもらいましたがコーチングにおいても「沈黙」という大事なスキルがあります。
指導者が選手に声掛けや質問をしても選手がすぐさま返事を返さないこともあります。
選手はその時、頭の中で言葉の何倍も速いスピードでいろんなことを考えています。それにもかかわらず指導者が一方的に話を切り出して選手の思考を止めていては選手の思考力は元より自発性は、まったくなくなります。
よって指導者はじっと「沈黙」を続けることが必要な時もあります。
もしどうしても選手から答えがしばらく出てこない時は「私はこう思っているけど君はどうかな?」というオープンクエスチョンを追加したり「また聴くから明日までに考えておいで」というクローズドクエスチョンを織り交ぜて効果的に対応していきましょう。

【指導者が「コーチング」を身につけると】
最後に指導者として押さえておきたいことです。
指導者が最後まで選手の話を聞き、選手を「結果管理」より「経過管理」、そして「叱る」より「誉める」事を多くしていくことで選手の行動は「受動的」から「能動的」になっていきます。
そうして「Have to」から「Want to」へ、「しなければいけない」から「したい」へと変える事が出来れば選手の自主性や積極性、そして指導者をも上回る「創造性」などが引き出されます。
選手も自らの提案やアイディアなどを出す機会が増えていけばモチベーションも上がっていきます。
指導者がこういったことを意識的に行うことで選手の一人一人の価値観を知り、対応することで選手との信頼関係を強固なものにする事が可能です。
「コーチング」は『質問提案型』の『人マネジメント』です。
指導者は正しいコーチングを身に付け選手と「One to One」コミュニケーションを実践することで二人の間だけでなく個人の集合体である組織を活性化することができ選手、そしてチームを勝利や目標達成に導くことにつなげてもらえればと思います。

参考文献:


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