四日市市体育教員研修会



今回、器械運動のマット、跳び箱のポイントやコツをという事で講師として研修会に参加させて頂きました。

先生方の学校体育にかける熱とその運動能力の高さに驚かされる事ばかりでしたが、少しでも何かの参考になってくれていれば幸いです。

体操に限らずスポーツ指導はまず第一に子供達との信頼関係ありきでのそこからの技術指導となります。

先生方の情熱を感じつつふと子供の頃、私が見ていた体育教員を思い出しました。

私がお世話になった体育の先生は、何か他の教科とは違う子供に寄り添った良い意味で上下関係を感じさせない壁の無い先生だったのを覚えています。

ただ、時間には厳しく片付けや礼儀に関しては人一倍でしたが授業中に特に多く子供に「良かった!」と声がかけられる体育の授業で築かれた関係がそう思わせてくれたのかもしれません。

今回はそんな道徳的なものの講師ではなく実際に行なっている学校体育の指導法に間違いがないのか、出来ない子に対しどうアプローチをかけるべきなのか?という事がメインです。

私は学校の先生ほどオールマイティな方はいないのでは?とも思っています。

自分の専門教科だけにとどまらず学校の担任や学校生活における生活、生徒指導、部活の運動指導、さらには進路指導などなど。

「学校の先生ってめっちゃすごいんだよ!」

それに気付いてない保護者や子供って結構いるんですよね。

話が道を逸れそうなので戻りますね。

学校体育の器械運動の練習方法などには間違いはありません。

ただその目の前にいる子のつまずきに対してその練習方法が適切であるのか?というとそうでないパターンが多いと思います。

その為にまずはその子が行う技において局面分けして見る事が出来る力が必要です。

マットの倒立前転を例に話を。

倒立前転を局面分けした場合

①倒立姿勢に行くまでの振り上げ局面

②倒立位

③倒立姿勢から前転動作に移行する局面

④前転局面

と少なめの局面分けとして4つほどに分ければこんな感じですかね。

①に必要な技術練習と④に必要な技術練習は全く違うのですが、そこを見抜く事が出来るかどうかがその子のつまずきを解消出来るかどうかに影響します。

そこで必要なのが段階的練習です。

単元として倒立前転の練習が入っていたとしても

①倒立を支えられるのか

②倒立まで振り上げられるか

③倒立で伸びた身体を前転姿勢に変えられるか

④前転はスムーズに出来るのか

と簡単に分ければ4点ほどを前段階で確認練習をしなければなりません。

要は算数と一緒です。

4(倒立前転)=1(振り上げ)+1(倒立)+1(倒立姿勢から前転姿勢)+1(前転)と言う考え方で見ていけばつまずきも少なくなります。

もっと4にする為の練習に0.5、0.1という所まで見れるのが理想ですが、それは専門の私達だと思っていますのであしからずww

そしてもう一つ段階的練習を行う上で大切なのが簡易的動作であるかどうかです。

人は出来ない事ややった事がない事には力が出にくい生き物ですよね。

現に倒立まで上げられる振り上げ足の力があったとしても倒立をコントロール出来る力が無ければ振り上げの力も勝手に制御されます。

また逆に倒立の支持力があれば倒立までの振り上げにそんな勢いなど必要ない事にも気付きます。

したがってその疑似体験を簡易的に行わなければいけません。

壁を使って行なったり、寝た姿勢で負荷を軽くして行なったり、補助をつけて行うのもこちらに該当します。色んな簡易的動作で疑似体験をこなす事はとてもとてもとっても重要です。

体操は

「局面分け」

「段階的練習」

「簡易的動作」

が大切です。

今回はそのような事を含めたほんの一部分ですが講師として先生方に研修させて頂きました。

「1つの技でも1日研修いけますよ」

というお話になりましたが、本当にそう思います。

また機会があればぜひお願いいたします!


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